ストレス社会
厚生労働省
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト 〜心の健康確保と自殺や過労死などの予防〜より
過労死の認定基準としては労働時間が最も重要ですが、認定基準に満たない労働時間であっても、
時間外労働時間が月80時間程度の場合は過労死の可能性を否定できないことから、
労働時間以外の負荷要因の有無などを参考に判定されることになっています。
このなかに作業環境も含まれていますので、作業環境の改善は過労死防止に役立つといえます。
具体的には、温度環境、騒音環境、時差を伴う移動の頻度などが挙げられています。
執務室内温度の調整は重要ですが、冷暖房も度を超すとストレス源となりますので注意が必要です。
また狭い室内に多くの人がすし詰めになっている執務室とか、悪臭があったり周囲の騒音が
ひどかったり机上照度が十分でない執務室など、劣悪な作業環境は心身の疲労を増加させます。
逆に快適な作業環境は心身のストレスを軽減しますので、過労死防止のために快適な職場環境・
作業環境の確保はとても大切なのです。
事業者が快適な作業環境を作ろうとするときは、事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための
措置に関する指針(平成4年7月1日労働省告示第59号。平成9年9月25日労働省告示第104号に
より一部改正)を参考にするとよいでしょう。
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【使用者側】
(1)労働時間の短縮を図る。
労働時間の短縮については、
ア システム開発の見積を適切に行い、工程や人員の確保を適正に行うこと
イ 顧客からの急な仕様変更は過重労働の要因として最も多く、どの時点まで
仕様変更を受けるか等、あらかじめ対応を顧客との間で明確にしておくこと
ウ トラブルの発生などによるシステム開発の大幅な工程遅延の場合は、
工程の再設定を顧客と交渉すること
などがあります。
(2)健康診断受診率の向上を図る。
システムエンジニアは顧客先に常駐することが多いため、健康診断や面接指導は
産業保健スタッフが顧客先に出向いて実施することも有効です。
(3)事後措置を徹底する。
(4)睡眠時間の確保への配慮を行う。
業務が深夜に及ぶような場合には、ホテルの確保やタクシーによる帰宅など、睡眠時間を確保できるよう支援が必要です。
【労働者側】
(1)自らの過労を認識する。
(2)高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病やメタボ防止に日常から取り組む。
治療している疾患は確実に治療を継続する。
(3)健康診断や面接指導を進んで受ける。
(4)就業制限などがあれば遵守する。
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残業をしても残業したことを申請せず残業代を請求しないこと、あるいは残業をさせたにも関わらず
残業代を支払わないことを「サービス残業」と呼んでいます。
残業は所定の労働時間以外に特別に働くことですので、時間外労働に関する協定
(36協定:サブロク協定)を労使で結んで所轄労働基準監督署に届け出ること、
時間外労働に対して25%以上の割増賃金を払うことが労働基準法で決められています。
残業させたにも関わらず割増賃金を支払わない場合、つまり「サービス残業」をさせた場合には、
「割増賃金不払い」違反として、会社と責任者が罰せられます。
「サービス残業」は、長時間労働からくる過重労働によって健康障害の原因となっている場合が多くあります。
平成22年4月からは、時間外労働時間が月60時間を超える場合には、割増賃金の率が50%に
引き上げられるという内容の労働基準法改正がなされています。
過重労働の温床の一つであるサービス残業(賃金不払い残業)に対する行政の対策としては
「賃金不払の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針」(平成15年5月23日)が出されています。
この指針で示された事業場が労使一体となって取り組むべき事項としては
1 サービス残業のチェック機関である企業内労使協議組織を設置すること
2 勤務時間の自己申告を原則禁止し、客観的なシステムで管理すること
3 サービス残業を行った労働者も、これを許した現場責任者も業績評価しないこと
4 過去にサービス残業があった職場では、指示系統が異なる複数の責任者を設定すること
5 企業トップが直接情報を把握できるような投書箱や専用電子メールアドレスを設定すること
等が示されています。
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疲労の蓄積度は、現在のところ厚生労働省が公表した疲労蓄積度自己診断チェックリストを
用いて測定されるのが一般的です。
疲労蓄積度自己診断チェックリストには、労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリストと
家族による労働者の疲労蓄積度チェックリストがあります。
また、インターネット上でできる総合判定プログラム(中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター)
もあります。
しかし、自覚症状と勤務の状況評価が乖離する場合もあるので、過重労働に係る面接指導では
医師により診察時の問診結果も総合して評価されます。
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過労死、過重業務による脳・心臓疾患の基本的な考え方は、
業務による明らかな過重負荷が加わることによって、
血管病変等がその自然経過を超えて著しく増悪して発症するものであり、
それに該当する例は業務に起因することの明らかな疾患として取り扱われます。
ここでの脳・心臓疾患とは、上記のような経過で発症する脳血管疾患及び
虚血性心疾患等を指しており、労災認定基準(平成13年12月12日付け基発第1063号)により、
対象疾患として示されている疾病が下記の通り明記されております。
1.脳血管疾患
(1) 脳内出血(脳出血)
(2) くも膜下出血
(3) 脳梗塞
(4) 高血圧性脳症
2.虚血性心疾患等
(1) 心筋梗塞
(2) 狭心症
(3) 心停止(心臓性突然死を含む。)
(4) 解離性大動脈瘤
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仕事の能率をあげて、労働時間内に仕事を終えることができるように
努力することが基本的な解決方法です。
そのための第一歩は、時間外労働は本来臨時的に行うべきものであることを再確認すること、
健康確保と生産性向上のため長時間労働は排除しなければならないという「課題」であることの
認識を持つこと、であると考えられます。
次に、特定の従業員の非能率・長時間労働の実情がある場合に、原因を把握して対策を考える
必要があります。
上司がご本人や周囲の同僚などに聴くことが必要ですが、叱りつけるのではなく、
改善への意欲を引き出すために上手な対応が必要でしょう。
原因が判明した段階では、解決への方法を検討することになります。
その方法も改善効果を評価しながら、必要な場合は方法の変更も視野に入れる弾力性が求められます。
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長時間労働による健康障害として、脳・心臓疾患やメンタルヘルス不調などがあります。
脳・心臓疾患に関していえば、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、肥満、喫煙などの
危険因子があり動脈硬化を起こしやすいような人は、個人差がある部分もありますが、
長時間労働による身体的負荷により脳や心臓の病気にかかりやすいと言えます。
ただ、現在そういった危険因子を持っていない人においても、長時間労働による結果として
睡眠不足や生活リズムの不規則性などから高血圧などの生活習慣病を生じ、
将来的に脳・心臓疾患になってしまう可能性があります。
したがって、危険因子があるか否かに関わらず、日頃からの健康管理が大切です。
メンタルヘルス不調に関しても、長時間労働はもちろん、
仕事の質(緊張性の高い業務、責任の重い業務など)、職場環境、人間関係、
仕事に対するモチベーション、ストレスを溜めやすい性格、考え方の癖、
家族・上司・同僚の支援の有無など、さまざまな因子が関係しており、
その過程で結果的にメンタルヘルス不調が起こってくると思われます。
つまり、どのような人であっても条件がそろえば心の調子を崩す可能性があり、
労働時間やその他の因子にも注意して、未然に健康障害を予防していく必要があります。
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過重労働に該当するかどうかは待機時間の内容など状況によると考えられます。
労働基準法では、管理監督者に該当する方については、労働時間、休憩、休日規定の適用が
除外されます。
また、監視・断続勤務や宿日直勤務といった労働態様で、使用者が労働基準監督署長に
許可を得ている場合にも同じく適用が除外されます。
(深夜業務に関する規定は除外されませんので、使用者は割増賃金の支払義務が生じます)
つまり監視・断続勤務・宿日直勤務のような勤務形態では、待機時間も含めた労働時間が
8時間を超えていても、時間外労働と認められません。
一方、使用者の指示があればすぐに業務を実行できるように待機している時間は(手持ち時間)、
労働から解放されている状態ではありませんので、労働時間とみなされます。
同様に休憩時間中の来客に備えている場合や、電話対応のために職場から離れることができない
場合にも休憩時間ではなく労働時間とみなされます。
つまり待機状態であっても、使用者の指揮監督下にある状態であれば、労働時間とみなされます。
以上のように、待機時間が労働時間に該当するかどうか、労働時間の適用免除にあたるかどうかなど
を加味して過重労働か否かが判断されるものと考えられます。
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複数月にまたがり連続して長時間の時間外労働に従事し、かなりの疲労の蓄積を自覚している
ということですから、産業医の面接指導を受けたほうがよいと思われます。
長時間労働を行う者に対する産業医による面接指導の対象者を選定する基準として、
労働安全衛生規則で定める基準や事業場で定める基準に該当しない場合であっても、
事業者に面接指導の希望の申出を行うことで対象となる可能性があります。
この際に、申出を行ったことで不利益な扱いをすることを禁じることが求められています。
また、産業医の業務である健康相談として、産業医に直接相談することも可能です。
この場合、事業場に保健師等がいる場合は、保健師等に相談して産業医に情報を
速やかにつないでもらうのも良い方法です。
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時間外労働(残業)と聞くと、夜遅くまで働く姿を想像しがちですが、実際には法律で
定められた時間数を超えれば、早朝に労働をしても時間外労働となり、注意が必要になります。
労働基準法に、使用者は1日8時間、1週間で40時間を超えて労働をさせてはならないと定めています。
時間外労働ができるのは、労働者と使用者で労働時間の延長の上限などについて合意し、
協定を結び、その協定が労働基準監督署長に届けられている場合です。
その場合、就業規則で決められている始業時間より早い時間帯、及び終業時間より遅い時間帯で
労働をすれば、法定労働時間の8時間を超える時間が、法律上の時間外労働となります。
ただし、上司の指示ではない場合(使用者の指揮命令下にない労働)や時間外労働をする
必要性がないのに自主的に就業時間以外に労働を行っている場合、あるいは変形労働制の
場合などでは、時間外労働と認められない場合がありますのでご注意ください。
また、労働基準法上の管理・監督者に該当する合には、時間外労働、休日労働等の規定の適用が除外されます。
一方、交替制勤務で問題になりますように、不規則な労働は体調への影響もありますので、
健康面での注意も必要です。
深夜業(夜10時から朝5時までの間に従事する業務)に常時従事する労働者には、
その業務への配置替えの際とその後6月以内ごとに1回、定期に健康診断が行われることに
なっていますので、お受けください。




