ストレス社会

厚生労働省 
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト 〜心の健康確保と自殺や過労死などの予防〜より

所定の労働時間以外に働く時間外労働を残業と呼んでいます。

家に仕事を持ち帰り仕事をすることを「ふろしき残業」などと言われることがあります。

会社以外の場所でも仕事をしていると原則として労働とみなされます。

どのように把握・評価するかが問題になるところですが、時間外労働の対象となりますので、

労働時間として時間管理を行うことが求められます。

仕事以外の家事を加えたりする場合に、断続的な仕事とみなされることもあるかもしれませんが、

仕事をしないときのようなリラックスした状況ではないわけですから、長期間・長時間にわたって

このような状況が続いていると、”心やからだ”に対する健康障害があらわれてくることになります。

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過労死は、一般的には”過度の労働負荷が誘因となって、高血圧や動脈硬化などの

基礎疾患が悪化し、脳・心臓疾患を発症し、永久的労働不能や死に至った状態”と

定義されています。

死に至らなくても、重い後遺症により永久的に働けなくなった場合も過労死に含みます。

こういった意味で、過労死とは働きすぎて死に至ることであるというのは、間違いではありません。

労災認定基準では、”過重業務による脳・心臓疾患”と呼ばれ、脳出血や脳梗塞等の脳血管疾患、

心筋梗塞や狭心症等の虚血性心疾患等が過労死の認定対象とされています。

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日本人の死因の約1/3を占める脳血管疾患(脳出血、くも膜下出血、脳梗塞等)や

虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症等)は、血管病変の形成、進行及び悪化により発症します。

働き過ぎが長期に及ぶことにより、休息や睡眠の不足から疲労が蓄積し、

血管病変をその自然経過を超えて著しく増悪させ、脳血管疾患や虚血性心疾患が

発症することが知られています。

これらの疾患の労災認定基準では、時間外労働(休日労働を含みます。)について、

1か月当たりおおむね45時間を超えて時間外労働時間が長くなるほど、

業務と発症との関連性が徐々に強まり、発症前1か月間におおむね100時間

又は発症前2か月ないし6か月にわたって、1か月当たりおおむね80時間を

超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いとされています。

また、長時間労働により疲労やストレスが蓄積すると仕事などに対するモチベーションの

低下やメンタルヘルス不調に陥ることが社会的注目を浴びています。

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うつ病には多くの病因があり、必ずしも病因が明確でない人も多く、

米国精神医学会の診断基準(DSM-IV)では、病前性格や病因は問いませんので、

診断基準の項目を定義どおり満たせばうつ病と診断してよいことになっています。

したがって、生真面目でもなく、几帳面でない人でもうつ病と診断されることは多くあります。

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うつ病は精神障害の分類の一つである気分障害の一種であり、

抑うつ気分や不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などの症状が生じます。

不安神経症・強迫神経症などの病名がありますが、神経症は統合失調症や躁うつ病

などよりも軽症で病因が器質的なもの(形態的な変化)によらない精神疾患のことを

さすことが多く、現在では一般に不安障害の範疇に含まれます。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つから成り立ちますが、

そのバランスが崩れた状態を自律神経失調症と呼び、

「種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では

器質的病変(形態的な変化)が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの」

(日本心身医学会)と暫定的に定義されています。

自律神経失調症(状態)はうつ病やパニック障害、身体表現性障害など、

さまざまな病態でもよく認められます。

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「うつ病は甘えた病である」

「頼る人がいるからうつ病になれる」

「うつ病になるのは、精神的に弱いから」

「心の弱い奴がうつになる」

「病は気から。強い精神力があれば大丈夫」

など、今でもうつ病を性格、根性などに関連させる偏見や誤解があります。

しかし、うつ病はセロトニンなど脳の神経伝達物質の異常が関連する身体の病気です。

「うつは本当には治らない」、「うつは再発しやすいものだ」という人もいますが、

効果の証明された薬があり、休養、精神療法・カウンセリングにより改善し再発防止も可能です。

他の病気と同様にうつ病を正しく理解し、早期発見・早期治療に結びつけることが重要です。

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厚生労働省の「患者調査」(平成11年、14年、21年)によれば、

1996年から2005年の10年間で、うつ病と診断される人が2倍に増加に増加し、

2009年には100万人を超えたことが報告されました。

うつ病が増加した最も大きな要因は、社会の多様化に伴いあらゆる場面でストレスが増加し、

うつ状態が増加する土壌ができているのではないかと推定されています。

また、米国精神医学会の診断基準(DSM-IV)が導入されて、いくつかの診断項目があれば

うつ病と診断されることになって、うつ病と診断される人が、従来診断のうつ病から

神経性うつ病、適応障害、ストレス障害まで幅広く診断されるようになった可能性があります。

さらに、1999年にわが国にも副作用が少ないとされる選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が、

2000年にセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が発売されて、

製薬会社は、うつ病の啓発に力を入れました。

その結果、精神科や心療内科だけでなく、内科や婦人科などの一般身体科でも

うつ病と診断される患者が見い出されて、これらの薬剤が精神科以外の診療科でも

処方されるようになったことも、うつ病診断を増加させたと考えられます。

このようなうつ病の啓発活動によって、従来精神科受診を躊躇した方々に対して

精神科受診への敷居を下げた効果もあったと考えられます。

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精神障害に限らず、病気を治す期間は主に2つに分かれます。

前半が療養に専念する期間、後半が復帰に備える期間=リハビリの期間、となります。

たとえば重症の捻挫を想像してみましょう。

前半は痛くて動けませんので固定・安静、腫れと痛みがひいたら

後半は固定して硬くなった関節を動かし可動範囲を広げ、元の生活が可能となります。

つまりリハビリ期間に入るには、日常生活を送る上で症状による支障が

ほとんどなくなっている状態が必要となります。

うつ病を例にしますと、憂うつな気分である、不安や緊張でビクビクする、

嫌なことばかり考えて眠れない、など苦痛な症状がほぼ改善している状態

ということになります。

自覚症状が強く苦痛が大きい時期は、まだ療養に専念する期間と考えましょう。

自分がどの期間にあるのか、主治医にも相談するとよいでしょう。

リハビリ期間の過ごし方として重要な点は主に3つあり、

ⅰ.睡眠・食事のリズムの確立、ⅱ.就業を想定した日中活動、およびⅲ.これらの継続性、

ということになります。

ⅰ.適切な睡眠および食事のリズムですが、久々の就労というストレスの海に

飛び込んで泳ぎ続けることになります。そこに必要な体力の維持のための基本中の基本です。

ⅱ.就業を想定した日中活動ですが、最近はリワークプログラムなどを設置した病院もありますが、

ひとりでも行うことも可能です。

しかし自分の意志が必要になります。

たとえば毎朝図書館に通っての作業です。

そこでの過ごし方も段階的に作業レベルを上げていくことも工夫次第。

たとえば、新聞のある部分を読むこと。

それが問題なく出来るようになれば、

その部分をノートに書き写す→写すだけでなく要点をまとめる→まとめるだけでなく私見を述べる。

少しずつステップアップが出来るのです。

また特に都市部では独特な緊迫感のある通勤時間帯のラッシュを体験しておくことも役立ちます。

通勤訓練などとも呼ばれていますが、この準備なしに復帰して消耗してしまう方も珍しくありません。

ⅲ.継続性ですが、仕事は1週間後も1か月後も1年後も続きます。

ある程度の期間続けて出来ていることも、復帰の準備としてたいへん重要な要素となるでしょう。

ただ、長距離走ですので、短距離走のようなスピードは不要です。

会社によっては、「試し出勤制度」などが設けられている場合があります。

基本的には上記のようなリハビリの期間を経過し、業務遂行の準備が整っている上で行うものです。

その運用は会社によって異なりますので、上司や人事労務、産業保健スタッフなどにお尋ねください。

上手に利用することにより円滑な職場復帰が期待できます。

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心の健康問題で休業した労働者に対して主治医の判断により復職診断書が発行され、

産業医が精査した上で、事業者に職場復帰に関する意見を述べることになります。

しかし、必ずしも主治医と産業医の意見がすべて一致するわけではありません。

主治医による診断は、日常生活における病状の回復程度から復職の可能性を

判断していることが多く、職場復帰後職場で求められる業務遂行能力が

まだ回復しているとの判断とは限らない場合があります。

職場復帰は、就業規則等に定められた就業時間内労働を可能とする

業務遂行能力が回復していることが前提となります。

そのため、適正な睡眠覚醒リズムが確保されており、昼間の眠気がなく、

注意力・集中力が持続し、安全に通勤ができ、療養中に業務に類似した行為を

遂行したとしても疲労が翌日まで残ることのない程度まで体力が回復していることが必要です。

これらの点について産業医は精査を行い、その結果明らかに職場復帰に必要な

準備が整っていないと判断することもあります。

このような場合主治医とさらに情報交換を密にして、職場復帰に必要な準備状態の

確立に協力してもらえる関係を作っていく必要があります。

より円滑な職場復帰支援を行う上で、職場復帰の時点で求められる業務遂行能力は

ケースごとに異なることが多いため、あらかじめ主治医に対して職場で必要とされる

業務遂行能力の内容や社内勤務制度等に関する情報を提供した上で、

就業が可能であるという回復レベルで復職に関する意見書を記入してもらうような

プロセスを踏むのもいいでしょう。

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休職の理由がうつ病など精神的な病気の場合、休職中に連絡を取ったほうがいいのか

どうか迷われる上司の方は少なくありません。

休職している方にしてみると、職場の人から何も連絡がないと、

「自分はもう要らないと思われているのではないか」と不安な気持ちになることが

多いようですので、連絡をするのは大事なことです。

もっとも、休み始めの頃など、会社や仕事のことを考えるだけで不安になる

ということもありますので、休まれている方の状況に応じて、連絡の取り方を

考える必要はあります。

休みに入る時に、休職中の連絡の取り方について決めておかれるとよいでしょう。

頻度としては、うつ病の休職の場合は月単位の休みが多いので、

1か月に1回とか、診断書の切れる頃などを目安にされるとよいでしょう。

なお、実際に連絡する場合には、原則、主治医と連絡をとった上で実施しましょう。

直属の上司の方が窓口になるのが一般的ですが、部下の方との人間関係が

こじれているなど、直接やり取りをするのに問題があるような場合は、

他の方を窓口にするような配慮が必要になります。

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