~相談者が報復を受ける不安への対応例~
相談者は、先輩従業員から、自身の体型について揶揄され、
痩せることを強要される、毎日のように体重の報告を求めて
くるなど、業務とは関係のないことを強いられ、出社するのが
苦痛であるとの相談が窓口にありました。
相談者の了解の下、行為者に事実確認をした結果、相談者の
申告どおり、日常的に業務の範疇を超えた対応を強いられて
いる状況であることが確認できました。
事実調査を担当した相談担当者と総務部の課長の2名より、
相談者に調査結果の説明を行いました。
行為者へ事実確認の内容を説明し、行為者本人が事実を
認めていること、会社は本事案の原因は行為者側にあると
判断していること、行為者本人も反省している様子で
あったことを相談者に伝えました。
事実確認の内容については、おおむね納得した様子でした。
一方で、今後の会社としての対応措置を検討するにあたり、
相談者の希望を確認したところ、相談者は、行為者の顔をみると
ドキドキしてしまうことから、行為者の異動を希望し、
異動が不可能であるならば、行為者に対する会社からの処分を
望んでいました。
行為者の要望を踏まえて、人事部の部長と課長は、相談者が
所属する部署の責任者である本部長と検討を重ね、相談者と
行為者が業務上接点を持たない体制変更を行うこととしました。
対応案の決定を受けて、体制変更を行う考えがあることを
人事部長から相談者に説明を行い、今後は行為者との接点が
なくなることで、相談者の了解を得たものの、相談者は、
行為者から報復を受けないどうか不安な様子でしたので、
行為者の上長から強く注意・指導を行うとともに、
今後半年間は、相談者と相談担当者、人事部の課長の
3名で定期的に面談を行うこととしました。
加えて、健康管理の観点で、定期的な産業医との面談を薦めました。
厚生労働省~あかるい職場応援団~