気配りしてますか -上司・同僚の方へ-
ストレスは、もともと物理学の分野で使われていたもので、
物体の外側からかけられた圧力によって、歪みが生じた状態を言います。
ストレスを風船にたとえてみると、風船を指で押さえる力をストレッサーと言い、
ストレッサーによって風船が歪んだ状態をストレス反応と言います。
医学や心理学の領域では、こころや体にかかる外部からの刺激をストレッサーと言い、
ストレッサーに適応しようとして、こころや体に生じたさまざまな反応をストレス反応と言います。
私たちのこころや体に影響を及ぼすストレッサーには、
「物理的ストレッサー」(暑さや寒さ、騒音や混雑など)、
「化学的ストレッサー」(公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰、一酸化炭素など)、
「心理・社会的ストレッサー」(人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など)があります。
普段、私たちが「ストレス」と言っているものの多くは、
この心理・社会的ストレッサーのことを指しています。
職場には、仕事の量や質、対人関係をはじめ、さまざまな要因が
ストレッサーとなりうることが分かっています。
ストレッサーによって引き起こされるストレス反応は、
心理面、身体面、行動面に分けることができます。
心理面でのストレス反応には、活気の低下、イライラ、不安、
抑うつ(気分の落ち込み、興味・関心の低下)などがあります。
身体面でのストレス反応には、体のふしぶしの痛み、頭痛、肩こり、
腰痛、目の疲れ、動悸や息切れ、胃痛、食欲低下、便秘や下痢、
不眠などさまざまな症状があります。
その他、行動面でのストレス反応には、飲酒量や喫煙量の増加、
仕事でのミスや事故、ヒヤリハットの増加などがあります。
これらのストレス反応が長く続く場合には、過剰なストレス状態に
陥っているサインかもしれません。
これらの症状に気づいたら、普段の生活を振り返り、ストレスと上手に
付き合うための方法(コーピング)を工夫してみることをおすすめします。
また、これらの症状の程度が重かったり、長期間続くような場合には、
専門家(精神科,心療内科)に相談することをおすすめします。
厚生労働省
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト 〜心の健康確保と自殺や過労死などの予防〜より