気配りしてますか -上司・同僚の方へ-

 仕事で経験するストレスの内容は、ライフサイクルによっても異なります。

ここでは、厚生労働省による「労働者健康状況調査」(2012年)を参考にしながら、

ライフサイクルに伴う仕事のストレスについて考えてみます。

 大部分の労働者は、20歳代前半から30歳ごろにかけて職業生活を始めます。

これらの時期では、新しい職場環境に慣れ、仕事を覚え、

人間関係を構築することが必要で、こうした課題に伴うストレスを自覚することが

多くなります。

また、仕事の適性に関する悩みが多いのもこの時期の特徴です。

30歳代では、職場環境や人間関係にも慣れ、職業生活も軌道に乗る頃で、

周囲からの期待もしだいに大きくなってきます。

これに伴い、仕事の忙しさや量的な負担についてストレスを感じる労働者が

多くなるのもこの時期の特徴です。

 また、私生活でも、結婚や子どもの誕生といった大きな変化を経験し、

こうした変化に対応することもストレッサーになることがあります。

 40歳代では、周囲からの期待がさらに大きくなり、

より高度な内容の仕事を求められるようになります。

また、管理職などの立場で部下や後輩の管理業務を任される機会も

多くなることから、仕事の質についてストレスを感じる労働者の割合も増えてきます。

その他、上司と部下との間での「サンドイッチ現象」によって

人間関係のストレスを感じる労働者も少なくありません。

 50歳代以降では、組織の中での能力や立場の差が顕著になってきます。

会社や組織の中で中心的な役割を求められる労働者がいる一方で、

そうでない労働者も出てくることから、人間関係で悩む人が少なくありません。

また、定年後の仕事や老後の問題についても現実味を帯びてくるほか、

自分自身の健康問題や両親の介護の問題などもストレッサーとなってきます。

厚生労働省 
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト 〜心の健康確保と自殺や過労死などの予防〜より

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