相談対応のうまくいった例
~女性従業員の悩みをうまく聞き出せた例~
ある日、ハラスメント相談窓口に女性従業員より相談
の電話がありました。
「どのようなことでお困りでしょうか」と聞いても、
言い出し辛いような様子が伺えたため、同性である女性の
相談担当者に電話を引き継ぎました。
当初、相談者は何から話せば良いのか困った様子で言い淀んで
いたので、「間」を大切にしつつ、お互いの信頼関係の形成を
意識しながら傾聴していくことで、徐々に警戒心が説かれ、
相談内容に入ることができました。
女性従業員は、現在、取引先のお客様先に出向しており、
出向にあたり上司から大事な取引先であり、上手くやるように
と念を押されていました。
出向先のグループリーダから飲み会の誘いを受けたものの、
家庭の用事があったために参加を断ったところ、翌日から
当該リーダや数名の従業員に挨拶をしても無視されるように
なったほか、書類のコピー等、簡単な作業しか仕事を任され
なくなりました。
出向元の上司から念を押されていることもあり、事態の解消を
自分から言い出すことができずに、3か月経過したところでした。
一通り相談者の状況を確認したところで、すでに1時間を経過
していたため、今後の対応については、後日、改めて電話で
相談を受けることとしました。
後日、相談者は会社としての対応(事実調査など)を希望される
とのことでしたので、今後の会社としての対応プロセスを確認し、
改めて担当者から連絡することとしました。
相談窓口担当者は、相談内容を相談管理票に記載するとともに、
「会社対応の希望ありの事案」として、ハラスメント調査の
責任部門にあたる人事部への引き継ぎのため、報告を行いました。
厚生労働省~あかるい職場応援団~