相談対応のうまくいかなかった例(2)
~相談者に了解を得ずに事実確認をしてしまった例~

 

 

ハラスメント相談窓口に、管理職の男性が青い顔をして訪ねてきました。

 

当該男性管理職は、部下3人が業務時間中にひそひそと自分の悪口を

 

話していることを小耳にはさみ、自分が仕事を頼むと

 

「今、必要ですか?今じゃなくてもいいんじゃないですか」と言ったり、

 

舌打ちをしたりもします。

 

外出先から電話をしても、業務が忙しいことを理由に電話口に

 

でないことさえあるということでした。

 

相談担当者は、急ぎ対応した方が良いと考え、相談者に了解を得る

 

ことなく、該当の部下3人に事実確認を行ったところ、あっという間に

 

職場中に当該管理職が相談に行ったことが知られてしまい、

 

問題がこじれてしまいました。

 

 

【事実関係の確認が必要!!】

 

  • 相談者の了解を得た上で、行為者や第三者に事実確認を行いましょう。
  • 行為者に対して事実確認を行う際には、中立的な立場で行為者の話を聴きましょう。また、相談者の認識に誤解があった場合にも、報復などは厳禁であることを伝えましょう。
  • 相談者と相手の意見が一致しない場合には、同席者や目撃者は、同様のパワーハラスメントを受けている者に事実関係の調査を行います。
  • 第三者に話を聞くことで、当該問題が外部に漏れやすくなるので、第三者にも守秘義務について十分理解してもらい、事実確認を行う人数は、できる限り絞りましょう。
  • 相談者、行為者、第三者の意見が一致するとは限りません。それぞれの主張を合理的に判断する情報と考えるようにしましょう。

 

厚生労働省~あかるい職場応援団~

 

 

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